おわりに

本稿ではインターネットにおける災害情報の流通を、阪神大震災における活動を 元に説明したが、最後に「なぜインターネットで積極的な情報流通が行われたか」 について述べる。

今回の震災においては、行政の状況把握や対応の遅さが指摘されたが、その一方 でインターネットのユーザ達は誰に頼まれるともなく自主的かつ迅速に災害情報 の流通を開始し、情報の共有に努めていた。この現象の背景には、「自らが率先 して活動し、その成果を皆で共有する」という考え方がインターネット利用者達 の共通認識として存在していたことが挙げられると思う。

インターネットはよく「世界最大」「マルチメディア」といった言葉で形容され るが、それだけでは活発な情報流通は行われない。やはり、そこにはインターネッ ト利用者達の積極的な活動があり、それが活発な情報流通の支えになっているこ とを指摘しておきたい。



Hiroyuki Hourin
1999-02-28